エネルギー管理士インタビュー <第2回>         松島康浩さん(愛知県)

高校時代の停電体験がエネルギーを意識するきっかけに


エネルギー管理士インタビューの第2回。

今回は、エネルギーコンサルタントとして活躍される脱炭素化支援株式会社の松島社長にお話をお聞きしました。

脱炭素化支援株式会社の松島社長の写真
脱炭素化支援株式会社・松島社長(オフィスにて)

 

松島康浩さん

1973年、長野県中野市生まれ

山梨大学/大学院(修士)にて機械システム工学を専攻

 

ダイハツディーゼルで主に船舶の発電用機関の設計を7年、ミツワ電機(ミューテックを含む)でESCO事業を約5年経験後、2010年にエネルギーコンサルタントとして独立開業。

 

当初の社名は、低炭素化支援株式会社。2018年7月10日に、脱炭素化支援株式会社へ社名を変更し、名古屋市金山の新オフィスに移転。

 

一般社団法人 全国エネルギー管理士連盟の専務理事も務める。


脱炭素化支援株式会社のオフィスの写真
脱炭素化支援株式会社のオフィス

― 社名変更とオフィス移転から、まだ1週間ちょっとですね。

 

(松島さん) はい。こんな感じの事務所です。笑

 

― 松島さんは、どうして大学で機械システムを勉強しようと思ったのですか?

 

(松島さん) エネルギー問題に興味がありました。

 

― 大学院を修了して、ダイハツディーゼルに入社されたのは?

 

(松島さん) 本当はコジェネがやりたかったんですね。でも、船舶のエンジンがメインの会社でしたので、コジェネ部門には配属されませんでした。


脱炭素化支援株式会社の松島社長の写真
インタビューを受ける松島社長

― エネルギー管理士の資格を取ったのは、いつですか?

 

(松島さん) ダイハツディーゼルで働いているときです。私はエンジン周りの設計をやっていたので、エネルギー管理の仕事と直接は関係なかったのですが。

 

― では、何のために?

 

(松島さん) 自己啓発です。

 

― 他にもいろいろと資格があると思いますが、どうしてエネルギー管理士を?

 

(松島さん) やっぱり、エネルギーに関係が深いからでしょうか。

 

― エネルギー管理士の資格は、熱と電気の両方をお持ちですよね?

 

(松島さん) 大学が機械系でしたので、まず熱で取得して、その後、勉強して電験3種とエネルギー管理士の電気を取得しました。


脱炭素化支援株式会社の松島社長の写真
自席での松島社長

― ミツワ電機でのESCO事業はどうでしたか?

 

(松島さん) インバーター・廃熱回収・照明など、自分でいろいろと考えて、実際に数値が下がるとうれしかったですね。

達成感がありました。お客さんも喜んでくれるし会社にもうれしいし。


― ところで、松島さんは、どうしてそんなにエネルギーのことが気になるのでしょう?

 

(松島さん)  実は、高校生のときに、本屋さんで停電になったんです。それで、パッと非常燈が点いて。そのとき、「電気って大事なんだなぁ」って思いました。それが、エネルギーを意識するきっかけでした。

 

― 独立開業されたのは?

 

(松島さん) 実家が自営業をやっていたので、子供のころから自分で事業をやろうと思っていました。ですので、エネルギーに関係する仕事で独立することは、自分の中では自然な流れでした。
省エネ法の工場単位から企業単位への法改正も大きなチャンスだと考えました。創業時の仕事は、法令改正の対応や、省エネ診断、省エネ補助金申請、国内クレジットの創出などでした。


脱炭素化支援株式会社の松島社長の写真
松島社長と会社の看板(脱炭素化支援株式会社)

― 今回の「低炭素化支援」から「脱炭素化支援」への社名変更には、どのような思いが込められていますか?

 

(松島さん) CO2 をこれまでの「ちょっと減らせば良い」という感覚では全然ダメだと。
省エネは継続しながら、再エネの普及に貢献したいという思いです。自家消費型の太陽光発電やバイオマス燃料の普及など。再エネの発電所の所有も増やしたいですね。


脱炭素化支援株式会社の松島社長の写真
脱炭素化支援株式会社のオフィスが入るビルの前で

― 最後に、松島さんが専務理事を務める全国エネルギー管理士連盟について、語っていただけますか?

 

(松島さん) 会員数が100人を超えましたが、早く1000人にしたいですね。 エネルギー管理士の地位向上も大事ですし、多くの方に参加いただくことで、国や自治体へ提言ができるようになると思います。

 

また、工場で勤務するエネルギー管理士の方には、横の繋がりを持つためにも、是非、連盟に参加して欲しいですね。

 

(編集長) 松島さん、ご多忙のところ、貴重なお時間を頂戴しまして、誠にありがとうございました!

<2018年7月23日掲載>